あなたは
・役者としてうまくなるために、どんな映画を見ればいいんだろう?
・映画に出ている誰の芝居を、参考にすればいいんだろう?
といった悩みや疑問を持っていませんか?
結論としては、
・森繁久彌主演「恍惚な人」
・男はつらいよシリーズ(いわゆる寅さん)
・勝慎太郎監督脚本「座頭市」
を観るべきです。
私、三天屋 多嘉雄(みそらや たかお)は、10年以上もの期間役者を、そして監督・脚本家を生業としてきました。その経験として、成長する上で見るべき映画について詳しくお話させていただければと思います。
監督・脚本家 三天屋 多嘉雄(みそらや たかお)
東京工業大学大学院 社会理工学価値システム 文化人類学 学術修士取得。 芸歴80年・松尾芸能賞(※1)受賞者の沢竜二に弟子入りし、10年に渡り修行。 弟子入りしてわずか3年という沢一門でトップクラスのスピードで花形座長になり、年間400本を超える舞台に立つ。 ニューヨークでの一座公演を成功させ、当時の地元紙に取り上げられる。 企業ドラマ「人生のメソッド」シリーズの脚本・監督を務め、大賀屋薬局編、英進館編、明治産業編など合計で83.9万回以上Youtubeで再生される。 (※1)松尾芸能賞とは、高倉健や西田敏行など名だたる演劇人に与えられる賞。
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役者さん仲間の中には、大の映画好きだという方も多く、勉強熱心な人も多いです。しかし、映画に難癖をつけるなど、映画評論家になっていけません。
お気づきの方もいるかもしれませんが、映画やドラマを見るときに、その職業や趣味嗜好によって視点が異なります。
例えば、映像監督やカメラマンは、その場面のアングルにこだわってみます。
また、役者であれば芝居を集中してみているわけです。ただストーリーだけ
を追っている人もいるかもしれません。
今回ご紹介するのは、あくまでも役者の視点で見るべき映画をご紹介します。少し古い邦画ばかりを紹介しますが、参考になる点がたくさんあります。
森繁久彌主演「恍惚な人」
認知症の老人を、主演として描いたものです。
森繁久彌さんは、まだ40代の若さで認知症の老人を演じたことも話題となりました。後から聞いたエピソードでは、当時監督が病で倒れ、森繁久彌とカメラマンが中心となって現場を回したそうです。つまり、この映画は、役者の作った映画とも言えます。
細かな芝居がふんだんに盛り込まれているのです。どう見ても、実在する人物のドキュメンタリーを見ているような錯覚を覚えます。松尾芸能賞を受賞した私の師匠・沢竜二師匠から言われた次の言葉に全てが集約されています。
「狂人の芝居は、森繁を見ろ。」
男はつらいよシリーズ
いわゆる、寅さんシリーズです。男はつらいよも松尾芸能賞を受賞した師匠・沢竜二師匠からの言葉があります。
「三枚目を学びたかったら、渥美を見ろ」です。
渥美さんの芝居ならば、どの作品でもいいと思います。
撮影現場での渥美さんは、とてもひょうきんだったという逸話があります。
つまり、カメラの回っていない現場から寅さんだったそうです。とても興味深い話ですよね。
三枚目の役者、今では色々なタイプの個性的な俳優さんがいます。
もちろん、どれが正解ということもないでしょう。
しかし、三枚目であって、お笑いではありません。ドラマや映画や舞台で、ギャグを言うことが三枚目役者の仕事ではありません。
三枚目の仕事は、まさにベルクソンが喜劇論で語るように、「間」です。間によって空間に笑いをもたらすのです。
渥美清さんは、まさにその代表格かもしれません。
勝慎太郎監督・脚本「座頭市」
勝慎太郎さんが監督脚本を務めた「座頭市」です。
座頭市で見るべきは、映画役者が作った、まさに、芸のてんこ盛りというポイントです。
撮影ドキュメンタリーも放送されたようです。撮影現場では、全く現場が進行しない、脚本も出来上がっていない、など問題も多かったそうです。なので、観ていると時々ハテナマークが出てしまう場面もあるんです。
しかし、そんなことはどうでもよく、もっとも重要なシーンは、勝慎太郎の息子である奥村雄大(鴈龍)が出演しているシーンです。勝慎太郎が直々に、演技指導をしています。奥村雄大は、座頭市がデビュー作というから驚きです。あらゆるプレッシャーがあったであろう数々の場面を、見事に演じてみせます。その演出法は、旅芝居でも使われるいわゆる、口立てなんです。口立てとは、口移しのようなもので、落語の師匠が弟子に伝えることと似ています。口立てによって演じられた芝居は、まさに鳥肌の立つものでした。撮影中の事故により奥村雄大は、それほど多くの作品に出演することはありませんでした。しかしながら、芝居はうまくなるもんなんだと客観的に見ることができます。
学びを血肉に変えよう
映画や舞台作品をみて、「こんな学びがあった」と感じることはとても重要です。ただ、多くの人がこのステップで止まってしまいます。
重要なことは、「知っていることを、できることや自然とやってしまうことに変える」ことです。つまり、血肉にする、習慣にする、癖にするということです。
ただ、我流・独学で、習慣にしようとすると「悪い癖」が見につくことが多いです。
悪い癖は、正しい方向に導くのに、とても時間がかかってしまいます。
となると、早く花開いたはずのあなたのゴールまで、遠まわりしてしまうことになります…
そこで、私、三天屋 多嘉雄(みそらや たかお)が代表をつとめますFukuyouアクターズスクールでは、あなたに適切な型を身につけるレッスンを行っております。
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